“お手伝いさん”という言葉は知っていても、その本人を見た事がある、という方は意外と少ないのではないでしょうか?
では、お手伝いさんってどんな仕事なのでしょう…?
そもそも”お手伝いさん”とは?
諸説あるそうなのですが、日本で戦後間もなく~昭和40年頃に地方出身の女性が“花嫁修業”として都会の家庭に住み込みで就職した事が多かったそうです。
それを”お手伝いさん”と呼称し始めた事から、当時では女性が結婚するまでの就職先の一つとして考えられていたようです。
それ以前にも歴史は古く”女中”という名称で、雇用先のご家庭で家事を行う仕事があったそうです。
ちなみに雇用先の「ご家族」の身の回りの世話を行うのが”上女中”と呼び、炊事、掃除などの水回りの家事を担当する人を”下女中”と呼び分けていたそうです。
現代ではそのあたりは統合されており、別に”上お手伝いさん”とか”下お手伝いさん”等とは呼んでいませんし、どこまで家の事をやってもらうかは契約時にお手伝いさんと自由に相談できます。
どこから見つけて雇っているのか?
上にあげた地方出身の女性に…という場合以外にもいくつがあるようです。
例えば”家政婦”なら家事代行業者から法人として派遣され、逆にお手伝いさんは個人の契約で雇う場合が多いようです。
なのでお手伝いさんは”日雇い”で”業務委託”という扱いとして考えられる場合が多く、給料は日給制という事が多いです。
家事代行業者のような法人と違い、働くスタッフが何らかの社会的な保障をして貰える…という事はあまり無いようです。
ではネットが無かった時代は、お手伝いさんはどこから見つけて雇って来たのか…?という疑問も出てくると思います。
一つは、「近所の知り合いを雇う」という方法です。
アニメの”サザエさん”で、主人公のサザエさんが近所のお金持ちの家に数日お手伝いさんとして働きに行く…、という有名な話があります。(勿論アニメなのでサザエさんの仕事ぶりはスッチャカメッチャカですが…。)
実際に、近場で通える知人に家事代行を日雇いで依頼するというケースは昔からあったようです。
もう一つは、「親、親戚に依頼する」という方法です。
子供が居る共働きのご家庭で仕事が忙しく、週に数日だけ家事や子供の面倒を実家の母に来てもらって…という事があるようです。
ちなみにそのご家庭は片方が会社員、もう片方が漫画家で、締め切り前や年末など特に仕事が忙しい時などに家事代行として母に依頼し、子供の面倒を見てもらう…という内容のエッセイ漫画を、しかも数人の別の作家さんで何本か読んだ記憶があります。
実家の母親側としてもアルバイトになるし、大好きな孫と接する事が出来て…と、互いに利害関係が一致しているので良いのかもしれませんね。